– Mizutama collage ver.3.16 –
今回の研究テーマは「水玉コラージュ」
えっ!水玉コラージュって、
グラビア写真とかを裸に見えるように加工する、アレですか?
\ ラジオで音声解説も聞けます!/
水玉コラージュとは
水玉コラージュ(穴あきコラージュ)とは、部分的に穴の空いたパネルを画像に重ねるコラージュ方法。主にグラビア画像に第三者が行う加工であり、目の錯覚を用いて布の存在感をなくす効果を持ちます。下心から生まれるコラージュの中では直積的な加工ではないため、紳士のコラージュという声もあったりなかったり。
では、目の錯覚と情報量の制御に着目して、水玉コラージュの活用方法を考えていきます。
制作ポイント
水玉コラージュは部分的に隠すことでそのつながりを想像させる表現、そのコントロール/調整しやすさに優れています。
まずは、作り方のコツを3つ見ていきましょう。
1.奥の画像にのみ視線がいく状態が理想
水玉コラージュは、枠に目がいかず、奥の画像にのみ視線がいく状態が理想です。
水玉を作成するときには、円の重なりや不規則な変形はせず、余計な視点の引っかかりを作らないようにしましょう。
2.影までしっかり存在感を消す
写真を扱う場合は隠したオブジェクトから落ちる影にも注意し、隠したものの存在感が残らないように注意してください。
3.水玉の密度で見せたいポイントを作る
上手い水玉コラージュのコツは、水玉部分の疎密にあります。
水玉部分の密度の緩急を意識することで、背景画像の見せたいポイントへ視線誘導も可能です。また、背景画像の不要な部分をベタ塗りのエリアとして広く取ることで、チャッチコピー文章などを一定の可読性を持って表記できます。
水玉コラージュの実験
マル以外の記号を作成した場合
水玉コラージュのランダムな円は、柔らかくしなやかな印象を背景画像に重ねています。
角を持つ図形では、それぞれの隅や、縦横のラインに視点が向かいやすいので円で作成することが無難かと思いますが、背景画像によっては四角や三角を試してみるのもアリです。
水玉を規則的に並べた場合
水玉をランダムではなく規則的に配置した場合、枠の主張が強い絵作りになります。
これまでの水玉コラージュは背景画像をより魅力的に見せるための役割でした。そのような奥が見えてしまう形から、重なり合う形に変化することで新しい見せ方があるかもしれません。
メインとなる記号が矢印や企業のシンボルマークを用いることで、よりメッセージ性の強いグラフィックになるでしょう。
情報量とターゲット層
最後に、グラフィックデザインやプロモーションなどで水玉コラージュを扱う場合に向けて、テキストの相性や刺さるターゲット層を考えていきます。
立体的な情報整理
画面全体を覆う大胆な加工は、見る人に素早くレイヤー構造を理解させます。
画像と幾何学的な枠組みによる二階建ての絵作りは、レイアウトの幅を広げ、複雑ながらも文字情報の安定感や可読性を高めます。
文章を配置する場合、タイトルを写真側の雰囲気に合わせ、本文を枠に合わせるとまとまりやすいです。
白い文字を入れる場合は、水玉枠とのコントラストが出るよう濃い色を選ぶと良いです。
誰に刺さる表現か
やはり、水玉コラージュを用いたデザインがより目を引くのは男性ではないでしょうか。
Twitterに上げられている水玉コラ画像の約8割は女性を元に制作されています。男性向けに作られているものが多いようにみられます。
また、「水玉コラ」のGoogle検索数は2013年7月から急上昇しています。当時中学生だった子は今20代中盤当たりなので、その世代から上は水玉コラージュに、理解と懐かしさのようなものを感じ取ってくれそうですね。
では最後に総括を!
水玉コラージュは、錯覚によって情報量をコントロールする、意外とテクい見せ方です。デザインに取り入れる際は、より情報整理に重点を置き、ごちゃごちゃしすぎないように気をつけて制作してみてください。
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