– Memphis style ver.3.04 –
今回の研究テーマは「メンフィススタイル」
ランダムに散りばめられた模様が、賑やかで楽しい雰囲気のデザインスタイルですね!
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ビジュアルの特徴
メンフィスは、1980年代に生まれた、幾何学図形や単純な線を散りばめて作られたデザインスタイル。インテリアやファッション、様々なグラフィックに用いられ、多くのデザイナーに愛されています。
主に鮮やかでカラフルな色彩を用い、賑やかで楽しい印象を作り出すことに長け、近年ではwebデザインのトレンドとしても再注目されているデザインスタイルです。
1.メンフィス誕生の背景
メンフィスが誕生する前の1970年代はモダニズムが主流。「少ない方が良い」という考えのもと、機能主義的なデザインが評価されていました。
それに反発して、「もっとはもっと良い」という考えのもと、活動を始めたデザイナー集団が「メンフィス」。
メンフィスは保守的な観念やアプローチをとらず、ポップアートやアールデコ、未来的なデザイン、などからインスピレーションを汲み、ユーモラスで装飾的・奇抜な作品を輩出していきました。この背景からメンフィスのデザインスタイルは、単に装飾的なだけではなく、シンプルイズベストという風潮に反発した「意志のある装飾」といえます。
2.色々な幾何学図形
分かりやすい特徴としては、色々な幾何学図形で構成されているという点があります。
円や三角四角、線やドッドなどをリズミカルに配置することで、非対称の形や大胆な模様が楽し気な印象を与えます。集合体としても個のパーツとしても扱いやすい幾何学図形は、レイアウトをより自由にし、また、これらのパーツをエレメントとして活用することで、デザインに規則性を付与します。
シンプルな記号やピクトグラムと組み合わせて、分かりやすいメッセージを含むメンフィス的アプローチを取り入れても面白いかもしれません。
3.鮮やかなカラーパレット
メンフィス・スタイルで使用されるカラーは、明るく彩度の高いポップなものが主流。カラフルな配色が加わることで、賑やかで楽しい印象を与えます。
また近年では、より自由な配色で新しい表現が生まれています。和風やレトロに寄せたり、類似色のみに限定した配色も面白いですね。
4.写真との相性
シンプルな形で構成されているメンフィスは、部分的に画像のはめ込みやすく、また装飾としても強い意味を持たないため、写真上に乗せてもメッセージへの干渉はさほどありません。
写真をモノトーンにしたり、モチーフのみを切り抜いて使用したりと調整は必要かと思います。
5.スタイルの展開
近年トレンドとして再浮上してきたメンフィスは、新しい技術や表現と組み合わさって変化しています。
ネオンや3D、パスアニメーションなど、シンプルな形だからこそ応用が際立ち、より新しさを感じる表現など、メンフェスの考え方である「もっとはもっと良い」にのっとって、新しいテクノロジーと組み合わせながらもっともっと良くして行っちゃいましょう!
では最後に総括を!
時を経て逆に新しく、賑やかで楽しい。そしてシンプルだからこそ自分なりにカスタマイズしてみたくなりますね、アイデア次第の万能なデザインスタイルです!
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